清水ミチコ「趣味の演芸」は、熟練の芸が楽しめるお笑いアルバム


「趣味の園芸」ではないですよ。「趣味の演芸」です。

「お笑いアルバム」と言ったものの、このアルバムを単純なお笑いアルバムというには、清水ミチコはあまりにもユーモアセンスと音楽性が秀でている。と思っています。そう、はっきり言ってファンです。見た目はそこらのオバサンだけどね。そういえば、自称キャッチフレーズは「国民の叔母」だった。
なんたって、スタインウェイのグランドピアノを個人所有しているんですから、それだけで尊敬する。いい加減にやっているように見えて、プロなんですよ。
アルバムはほとんど買っているんですが、昨年末ニューアルバムがほっこり出ていたので、遅ればせながら御紹介。安定した熟練の芸が楽しめる傑作ですよ。

内容紹介

清水ミチコ10枚目のオリジナル・アルバム。収録曲名をご覧になってもなんのことやらでしょうが、○○風新曲、あの人のインタビューに次々とゲストが乱入、ありがたい法話、謎のインド人“チャダ”とのデュエットなど、ますますこじらせつつある「趣味の演芸」を満載。

収録されているトラックは次のとおり。
01. 100年の声の歌
02. 女優論
03. ボイス・アドベンチャー(1)
04. ウサギとカメ~競走が二度あれば
05. ボイス・アドベンチャー(2)
06. ウサギとカメ~哀しみのバニーガール
07. ボイス・アドベンチャー(3)
08. ウサギとカメ~いつか金の亀になって
09. ボイス・アドベンチャー(4)
10. スパイス・パイス featuring チャダ
11. 天然物語
12. 心の歌~カラオケで歌う前に
13. TATSURO作曲法
14. 説法~手と手をつなぐ
15. MY WAY
16. 昭和名曲メドレー 恋の季節~ブルー・ライト・ヨコハマ~こまっちゃうナ~世界は二人のために~好きになった人
17. たまには

かいつまんで御紹介しましょうか。
イントロの01は、「10人のインディアン」のメロディーにのせては、サザエさんのタラちゃんから百歳の金さん銀さんまで、各世代の人物の声色をまねる。
02は、桃井かおりへのインタビューに、通りがかりの大竹しのぶ加わり、真矢みき、中村玉緒、市原悦子、浅香光代が次々と割り込んできて、「女優とは?」が語られる。
03から09は、日本を代表するユーミソ、陽水、みゆきの3大シンガーソングライターが、童話「ウサギとカメ」をモチーフに作曲を競い合うというもの。ユーミンだけ名前を言えないで、ユーミソなのはなんかワケがあるんだろうなあ。
10は、1975年「面影の女」というビッグ・ヒットを持つ“謎のインド人”チャダさんがゲスト参加のボリウッド歌謡
13は、清水ミチコファンならおなじみの「作曲法」。今回はアルバムが12月24日発売ということで「クリスマス・イブ」山下達郎の作曲法。
14は、瀬戸内寂聴が「G線上のアリア」にのせてとてもありがたいお話をしてくださるもの。ちょっとお茶目な寂聴さん。
15は、黒木瞳シリーズだけど、良いの?名前出して。今までは「私の黒き瞳」とかぼかしていたと思うんだけど。

ここがポイント

何と言っても、清水ミチコのユーモアセンスが高いのが第一。初期のタモリに似たインテリジェンスを感じる。モノマネとしてもレベルは高いのだから、楽しめることは請け合い。愛のあるモノマネも、愛の感じられないモノマネも鋭い人間観察にで納得させられます。
ただ、スパイス・パイスだけは笑いどころが分からなかった。だれか教えてください。

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