月曜午後9時
「月九」というキーワードでググると、Wikipediaの「フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ」というページが先頭に出てきますねえ。
そう、一般的に月九と言えばフジテレビが月曜午後9時から放送するドラマのことです。それもどちらかと言えばトレンディな主人公が出てくるしゃれたドラマを思い浮かべてしまう。役者はキムタクとかそういったあたり。
でも全く違う月九の世界があるんです。別名オヤジの月九、それはBS-TBSの「吉田類の酒場放浪記」。
奇しくも月曜日午後9時から10時まで放送されるこの番組は、簡単に言えば、酒場の訪問番組なんですが、実にいいんだよなあ。毎週録画して楽しんでおります。
吉田類の酒場放浪記とは
番組についてもっと詳しく紹介しましょうか。例によってWikipediaからの引用ですが、
イラストレーター・俳人であり酒に造詣の深い吉田類の冠番組であり、東京近郊を中心に日本各地の酒場をめぐる旅番組。吉田独特の人柄を持ち味とし、河本邦弘のナレーションを交えつつ、店主・店員や常連の客(番組では「ご常連」と表現する)との交流を楽しみながら酒場を紹介する番組である。
そうか、旅番組だったのかと目を開かされたましたが、旅というには大抵あまりにも気軽なんですよ。東京の私鉄(大抵)の駅からぱっと降り立つところから始まります。そもそも一つの酒場分15分で番組が作られており、15分でそんな遠くまで行かないですよね。
番組のフォーマットも決まっていて、
冒頭、酒場から近い駅の入口付近に吉田が現れ、その街の酒場事情などについてコメントする。
その後、昼間は紹介する酒場付近の名所・施設などを散策(番組ウェブサイトでは「立ち寄り」としている)。
散策の後、酒場に入り店舗の様子を紹介。店自慢の酒や肴を味わいつつ、来店している「ご常連」達と乾杯・交流し、ご常連にお薦めの肴を訪ね、時にはおすそ分けして貰ったりもしている。
ラストは酒と肴を存分に楽しんだ吉田が店先に出て感想を語り、夜の街へと消えていく吉田をバックに、吉田が詠んだ句と河本の一言で締め括られる。
といったもので、これが一つの酒場分のすべて。実時間13分ほど。CM入れて15分で、4つの酒場を紹介して1時間番組です。
何と言っても、吉田さんが良い。いかにも怪しい風貌。しかし、初見の酒場に溶け込んでいく良い加減にフランクながら、良い加減に礼儀正しいバランスの取れたお人柄。そうなんだよなあ、吉田さんのお人柄がこの番組の魅力。
そして吉田さん、良い感じに飲んで酔っ払っていくですよ。マジ飲んでます。そんな吉田さんに優しく、時に厳しくツッコむナレーションも決まっている。思わず、その酒場に行きたくなる。
番組冒頭の「酒場という聖地へ 酒を求め、肴を求めさまよう」というナレーションが流れると昂揚してしまうなあ。
ああいった大人になりたい。一人飲みの道を究めたいと思いながら、今夜も酒場の夢を見るのです。