秋田ぐらし

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ジェフリー・アーチャー「追風に帆を上げよ」を一気読み

   

英国作家ジェフリー・アーチャーと言えば、希代のストーリーテラー。

しかしながら、まず第一に自身の人生も波瀾万丈ですよ。

①最年少議員として下院入りを果たし、将来を嘱望される。

②しかし、詐欺で全財産を失ったあげく、議員も辞職。

③債務を返済するために、小説家に転進し書き上げた『百万ドルをとり返せ!』がミリオン・セラー。

④その後はベストセラー連発。日本でも続々翻訳。代表作は挙げきれないが、あえてぼくの好きな作品を挙げると、 『ケインとアベル』その続編の『ロスノフスキ家の娘』『チェルシー・テラスへの道』と言ったあたり。短編集も面白い。

⑤政界復帰も果たし、保守党副幹事長に。

⑥タブロイド紙にスキャンダルをすっぱ抜かれたが、訴え、勝訴。

⑦男爵として貴族院に。

⑧スキャンダル裁判でのアリバイ証言が嘘とわかり、偽証罪で獄中に(本当に刑務所に入った)。

⑨入獄してもただでは起きない、獄中記を出版。

⑩社会復帰してからは、またまたベストセラーを連発。

といった具合。こんな人生を送る人が書く小説が面白くないわけないじゃないですか。

本作は、『クリフトン年代記』として7部作の4作目。いい加減ぼくもストーリーを忘れてしまっていた。そこで、前作の「裁きの鐘は」の下巻の終盤から読み直して読み始めました。すると、もう、「巻を措く能わず」ですよ。一気読み。久しぶりにすっとした。

ここで、ぼく同様前作までのあらすじを忘れている人のために、せめて「BOOK」データベースから内容説明を並べましょうか。

時のみぞ知る〈上〉―クリフトン年代記〈第1部〉

1920年代、イギリスの港町ブリストルに住む少年ハリーはサッカー選手か世界を旅する船乗りを夢見ていた。しかし、意外な才能に恵まれ、進学校へ進んだ彼は、労働者階級であるがゆえに富裕層の御曹司たちから再三イジメを受ける。貴族階級出身のジャイルズという親友を得るが……。

時のみぞ知る〈下〉―クリフトン年代記〈第1部〉

波乱の学校生活のなか、ハリーは次々に予想外の真実と向き合うことになる。英雄として戦死したと教わった父の本当の姿。母メイジーの暗い過去。師と崇める謎の男ジャック・ターが背負う傷。伯父スタンの許し難い行い……。少年が大人への扉を開けてゆくなか、ついに直面することになる最大の衝撃とは?

死もまた我等なり(上): クリフトン年代記 第2部

アメリカ上陸と同時にハリーを待ち受けていたのは、突然の逮捕劇と不条理な刑務所暮らしだった! 一方イギリスでは、皆がハリーの死の報せに打ちひしがれるなか、エマだけが愛する彼の生存を信じ続ける。真相を探るため、単身米国に乗り込むエマ。重大な真実を秘めたある本に出会い……。二つの家族の運命が大西洋を越えて揺さぶられる、大波乱の「クリフトン」シリーズ第2部。

死もまた我等なり(下): クリフトン年代記 第2部

時代は第二次世界大戦に突入。金策に苦しむヒューゴーは過ちを重ね、ハリーの母メイジーとの取引を目論む。そのころ、エマが必死に行方を追うハリーは、予想だにせぬ場所で生死を賭けた試練を迎えていた──。「生きて再会したい」エマの願いは届くのか? やがて彼らは、英国中を巻き込む大論争の的となっていく。名誉や金への野心渦巻き、変化する人間模様。圧巻のシリーズ続編登場。

裁きの鐘は(上): クリフトン年代記 第3部

バリントン家の正統な後継者はハリーかジャイルズか、国中を巻き込んだ大論争がようやく決着。それぞれが新しい生活を手にした矢先、突然の病魔が大切な命を奪い、また新たな難題が持ち上がる。喪失の哀しみのなかで、ハリーとエマが敵対した次なる相手はなんと、ジャイルズだった――。裏切られた友情と兄妹愛は取り返せるのか? 予想外が連鎖する「クリフトン」シリーズ第3部。

裁きの鐘は(下): クリフトン年代記 第3部

ハリーとエマを恨む者たちはバリントン海運の凋落と総選挙に挑むジャイルズの敗北を企図する。一方、校則やぶりの常習犯であったセバスティアンは志望校への推薦を得るべく改心したかに見えたが、知らぬうちに国際的犯罪の渦中の人となってしまった。息子を救いたい一心で、政府の要請のもと、ハリーは遠くブエノスアイレスを目指すが……秘められた真実が、新たな悲劇を招く!

追風に帆を上げよ(上): クリフトン年代記 第4部

セバスティアンが死亡したと聞いて病院に駆け付けたハリーとエマ。しかしその遺体は息子のものではなかった。バリントン家とクリフトン家の破滅を願うマルティネスの復讐心はさらに過激さをまし、彼の意を汲んだフィッシャーはバリントン海運の役員として暗躍。一大事業である豪華客船の建造が進むなか、突然の死が一族に衝撃をもたらす…大興奮の「クリフトン」シリーズ第4部。

追風に帆を上げよ(下): クリフトン年代記 第4部

バリントン海運の株式を巧妙に操作し、会社の凋落を企むマルティネス親子。銀行家ハードキャッスルの後ろ盾を得たハリーたちと、秒刻みの真っ向勝負が始まる。なかなか思い通りに行かず追い詰められたかに見えたマルティネスだったが、その悪辟さはハリーたちの想像を上回るものだった―。ついに完成した豪華客船の処女航海と一族の行く末は、裏切りの羅針盤によって導かれる!

裏切りの羅針盤ねえ。ほんと、最後はまた次巻を読まなければならない「クリフハンガー」状態で終わります。悲しい死もあったなあ。青春の出会いもある。でも、年代記。死と生が交錯するのがまたその醍醐味かな。

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Comment

  1. 桜野こまち より:

    ジェフリー・アーチャー、懐かしくてお邪魔しました。
    昔、「百万ドルを取り返せ!」のラジオドラマありましたよね(遠い記憶)
    描写もとても綺麗で洒落てて、それから一時期はまっていました。
    大分ストーリーも忘れちゃったのでまた読んでみたくなりました。

    • 秋田ぐらし より:

      桜野こまちさんはじめまして。
      ジェフリー・アーチャーの作品はどれも面白いんですよね。
      特にサーガ系と言われる年代記が好きなのですが、どれも長いんですよね。
      途中でストーリーがごちゃごちゃになるのが何点。
      特にクリフトン年代記は、7部作で、順次刊行。
      絶対前の方は忘れてしまうので、どこかでストーリーまとめでも作らないといけないかなと思っています。

  2. […] 客船の建造が進むなか、突然の死が一族に衝撃をもたらす…大興奮の「クリフトン」シリーズ第4部。 [引用元] ジェフリー・アーチャー「追風に帆を上げよ」を一気読み | 秋田ぐらし […]

  3. 鈴木アーチェリー より:

    アーチァーと似た作家いませんかね?いつまで長く作家できるかわかりませんし そこが心配です

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